|
昔の話になってしまいますがネパールのカトマンドゥを訪れた時の話.
ネパールは本当に小さな国です.大きな産業もないのでは,エベレストに代表されるヒマラヤの中腹にある山の中の国です.でも僕たちは,日本という便利な裕福な国を「基準」に考えてしまうので空港に着いた時に,「空港がシンプル過ぎる」「空港が暗い」などと戸惑うのではないでしょうか? ![]() 空港からカトマンドゥへの道のりも日本で言えば山道のような道路です.舗装の状態も悪いし,運転する車は,クラクションを鳴らしながら運転して,正直”うるさい”のです.日本ではクラクションを鳴らす事は,危険を伝える手段ですが,カトマンドゥでは(アジアで多い傾向)クラクションを鳴らす事によって自分の存在を伝える重要な手段なのです. 夕方に着けばさらに驚きます.目にする村の家々が皆”暗い”のです.車のライトと高級ホテルの明かりが目に入りますがあとは暗いのです. 極度の電力不足のために,夕方から停電になるのがその理由です(現在は知りませんが).高級ホテルは自家発電装置を持っているので明るいのですが,そんなホテルは数件しかないと思います.僕の泊まったホテルも停電で蝋燭がありました.もちろんボイラーが止まるのでお湯がつくれないのでシャワーなども使えません.トイレも辞めた方がいいと言われていました.ポンプが止まってしまうので水が流れない可能性があるとの理由からです. そこで,「こんな所,嫌だ」「もう帰りたい」と言う人もいるのでしょうが,カトマンドゥぐらいの場所であれば,だいたい「覚悟」はしている人が多いのでそういうちょっとピントの外れた話はあまり現地では聞かなかったように思います.わずか1週間の滞在でしたが,バックパッカーであった私にはだんだんとコツがつかめてきます.暗いホテルに,蝋燭1,2本でいたら気が滅入ります.でも外に出て食堂に行けば旅行者が賑やかに食事をしています.明かりは,各テーブルの中央に置かれたコカコーラのビンに立てた蝋燭です.人のいる賑やかな場所では,ビンに蝋燭でも十分楽しいし和やかな雰囲気になります.食事もおいしく感じられます. 僕たちは便利であることをあたり前として生活していますが,不便であっても気持ち,考え方次第で豊かに,和やかに暮らせるのではないかとその時に実感しました.今スローライスとかロハスとか言われたり,田舎ぐらしが注目されていますが,もっとゆったりとした気持ちでイライラしない生活ができないものかと思う今日この頃です. ![]() (写真)カトマンドゥの街.首都とは言え,この国は時代が止まっているように感じられます.たぶん今日訪れても,10年後訪れても変わらない風景と光景なのでしょう. 建築家.米村和夫の建築 Site 6月8日(金曜日)はなまるマーケット放映 「朝霞台の家」 屋久島写真集 |
![]() |
|
| HOME |
|




